
M&A専門企業が採用戦略を刷新
株式会社ストライクが実現した効率的なエンジニア採用チャネル
株式会社ストライクは、M&A専門企業でありながらデジタル人材獲得のため、「関西ビギナーズハッカソン」へのスポンサーシップを実施しました。2泊3日の合宿型ハッカソンという密度の高いイベントを通じて、エンジニア採用における新たなチャネルを構築。その結果、複数のハッカソンイベントへの参加を通じ、計3名の優秀な人材獲得に成功しています。
CraftStadiumは、特に技術系採用が本業ではない企業に焦点を当てたマッチング機能と運営サポートを提供し、効果的な採用活動の実現に貢献しました。
ハッカソン概要
- 名称: 関西ビギナーズハッカソン
- 開催日: 2025年3月17日(月)〜 3月19日(水)
- 参加者: 関西圏の学生エンジニア
- 形式: 2泊3日の没入型ハッカソン
企業プロフィール
株式会社ストライクは、M&A(企業の合併・買収)支援に特化したコンサルティング企業です。1997年の設立以来、1999年に日本初のインターネットM&A市場「SMART」をリリースするなど、M&A業界のイノベーターとして活動。2016年の東証マザーズ上場、2017年の東証一部(現プライム市場)への市場変更を経て、業界をリードする企業に成長しています。
「世界を変える仲間をつくる。」をミッションに掲げ、事業承継を通じた日本経済の継続的発展と、スタートアップと大企業のマッチングによるイノベーション創出に取り組んでいます。近年は特許データを活用した新しいM&Aマッチングシステム「MAIPL」など、テクノロジーを活用したサービス展開も積極的に進行中です。


直面していた課題と目標設定
課題
- 業界特性による障壁: M&A専門企業として、エンジニア業界での知名度が低い
- デジタル戦略の推進: 新サービス開発のためのIT人材確保が急務
- 地域採用の強化: 京都イノベーションオフィスを拠点とした採用拡大
- 特定層へのアプローチ: 京都の学生エンジニアコミュニティへの浸透
- 人材要件の高度化: 自分の考えを分かりやすく伝え、プロダクトオーナーシップを持って活動する意欲ある学生の発掘
- 採用評価の多角化: 実務スキルと文化適合性の両面を評価できる機会の創出
目標
- 短期: 2名以上のインターン候補者との接点創出
- 中期: インターン採用によるプロダクト開発力の強化
- 長期: ハッカソンを継続的な採用チャネルとして定着させ、京都エリアでの人材獲得基盤を確立
実施内容
関西ビギナーズハッカソンは、合宿型で開催される没入型ハッカソンです。参加者は関西圏の学生エンジニア約30名で、女性比率約30%、初心者比率56%という多様性のある環境が特徴です。
ハッカソンのプロセス
イベントは以下のステップで進行しました:
- 準備期間(3週間): チーム形成とアイデア出し、開発準備
- DAY1: オープニング、開発開始、企業説明会
- DAY2: 開発継続、中間相談会
- DAY3: 最終調整、成果発表、審査と表彰
スポンサーとしての効率的な関わり方
株式会社ストライクは、最小限のリソース投入で最大の効果を得るため、以下のアプローチを採用しました:
- スポンサープラン: マッチング重視のプランを選択
- 会社説明会: 1日目にエンジニア社員とM&Aコンサルタントによる会社説明会を実施
- ブランディング施策: オリジナルノベルティの配布による印象づけ
- 審査参加: 最終発表会での審査を通じて学生の思考プロセスを評価
社内での事前準備を中心としたアプローチにより、イベント当日の人的リソース負担を抑えながらも、効果的な採用活動を実現しました。

成果:新たな採用チャネルの確立
定量的成果
- 応募者増加: インターン応募者数3名
- 採用実績: ハッカソンを通じた継続的な採用(計3名)
- 認知度向上: 参加者の75%が「スポンサー企業を記憶している」と回答
- コスト効率: 一般的な採用広告と比較して約40%のコスト削減
- 継続的な採用チャネル: 複数のイベント参加を通じて安定した人材獲得パイプラインを構築
質的成果
- 採用精度の向上: リアルな開発環境での実践スキル評価
- 多角的な人材評価: 言語化能力やプレゼンテーション力を実際の場面で評価
- 自発性の直接観察: 課題解決過程における主体性や協働スキルの把握
- 企業文化とのマッチング: チーム活動を通じた価値観や働き方の相性確認
- 採用ブランド確立: テクノロジー領域でのM&A企業としての差別化
企業価値の向上
- 採用ブランドの刷新: M&A専門企業としてではなく、技術革新企業プロダクト開発組織としての認知
- ミッションの共有: 「世界を変える仲間をつくる。」という価値観への共感者獲得
- 組織活性化: 技術イベントへの関与による社内エンジニアのモチベーション向上

お客様の声
「私たちのミッションである『世界を変える仲間をつくる。』は、実はM&Aだけでなく、採用活動にも通じるものがあります。2泊3日という濃密な時間を共有することで、技術力だけでなく、私たちが大切にしている『大きな力を発揮する仲間づくり』や『プロダクトオーナーシップ』も見ることができました。M&Aの世界では、違う企業同士が互いの強みを活かして新しい価値を生み出すことが重要ですが、ハッカソンでもまさに同じことが起きています。」
株式会社ストライク
京都イノベーションオフィス 採用担当
イベント後の展開
ハッカソンスポンサーシップを通じて、株式会社ストライクでは以下のような展開が生まれました:
- 人材の定着: 採用された学生がインターン期間を経て、継続的に勤務
- コミュニティ構築: 学生エンジニアとの関係性が継続的に発展
- 採用戦略の進化: 技術コミュニティ活動としての位置づけを強化
- 予算の確保: 定期的なハッカソンスポンサーシップを戦略的に予算化
- 採用基盤の確立: 継続的な採用チャネルとして定着し、複数名の人材獲得に成功
当初は実験的な試みとして始まったハッカソンスポンサーシップですが、現在では同社の採用戦略における重要な柱となっています。特に京都エリアでのエンジニア採用において、効果的かつ独自性のあるチャネルとして機能しています。
成功要因分析
今回のハッカソンスポンサーシップが成功した主な要因は以下の点です:
- リソース効率の最大化: 事前準備を中心とした効率的な関わり方で、少ない投資で高い効果
- 総合的な人材評価: 技術スキルだけでなく、言語化能力や主体性も見極める多角的な評価
- 自然な企業文化の伝達: 会社説明会を通じた価値観や働き方の自然な伝達
- 継続的な取り組み: 一過性のイベントではなく、長期的な採用チャネルとしての位置づけ
特に、M&A業界で培った「仲間づくり」のマインドセットと、ハッカソンでのチーム協働には多くの共通点があり、企業文化と親和性の高い学生との出会いが実現しました。また、複数のハッカソンイベントに継続して参加することで、採用ブランディングが着実に浸透していった点も重要な成功要因です。
ハッカソンスポンサーシップの可能性
テクノロジー人材の獲得に課題を抱える企業にとって、ハッカソンスポンサーシップは単なる採用活動を超えた価値をもたらします。株式会社ストライクの事例が示すように、特に技術系採用が本業ではない企業においても、効率的な採用成果を実現できます。
重要なのは、最小限のリソース投入で最大の効果を得られる設計です。事前準備を中心とした効率的な関わり方により、社内リソースが限られた企業でも効果的な採用活動が可能になります。また、単発ではなく継続的な取り組みとして位置づけることで、採用ブランドの浸透と安定した人材パイプラインの構築が実現します。